不動産鑑定士試験の短答式は、行政法規と鑑定評価理論の2科目を各120分の択一式で受けます。準備では公式の範囲と法令基準日を確認し、選択肢を根拠と照らして復習しましょう。令和8年の試験は2026年5月17日に実施済みです。次年度の日程は新しい受験案内で確認してください。
短答式はどんな試験?
不動産鑑定士試験は短答式と論文式の筆記で行われます。短答式に合格した人は、その年の論文式へ進めます。
不動産鑑定士は、不動産の鑑定評価に関する法律に規定された国家資格です。国土交通省土地鑑定委員会が実施する不動産鑑定士試験は、短答式と論文式による筆記試験で構成され、不動産鑑定士に必要な学識とその応用能力を判定することを目的としています。
試験合格後は実務修習の修了と名簿への登録が必要です。短答式だけの合格で、不動産鑑定士として登録されるわけではありません。
出典: 令和8年 不動産鑑定士試験受験案内(土地鑑定委員会・国土交通省) — 国土交通省ウェブサイト掲載PDF; 不動産鑑定士になるには - 国土交通省 — 不動産鑑定士試験・実務修習の解説ページ
未経験でも受験できる?
年齢、学歴、国籍、実務経験を問わず、誰でも短答式を受験できます。
受験案内は、年齢、学歴、国籍、実務経験等に関係なく受験できると明記しています。出身学部や職歴によって受験が制限される要件はありません。
出典: 令和8年 不動産鑑定士試験受験案内(土地鑑定委員会・国土交通省) — 国土交通省ウェブサイト掲載PDF; 不動産鑑定士になるには - 国土交通省 — 不動産鑑定士試験・実務修習の解説ページ
2科目で何が問われる?
短答式の科目は「不動産に関する行政法規」と「不動産の鑑定評価に関する理論」の2科目で、どちらも択一式(マークシート方式)です。
行政法規は、土地基本法、不動産の鑑定評価に関する法律、地価公示法、国土利用計画法、都市計画法、建築基準法、不動産登記法などを中心とする法令群から出題され、宅地建物取引業法や相続税法なども含まれます。関係する施行令、施行規則等も範囲内です。完全な法令リストは受験案内に記載されているため、教材選びの前に必ず原文で確認してください。
理論は、不動産鑑定評価基準と不動産鑑定評価基準運用上の留意事項が出題範囲です。定義を読むときは、どの項目のどんな場面で使うかも確認しましょう。
令和8年試験では、2025年9月1日時点で施行されている法令・諸規程が基準です。教材が古すぎる場合だけでなく、この基準日より後の改正を含む場合にも注意が必要です。「最新」という表示だけで判断せず、受験する年度の基準日に合わせてください。
7割取れば必ず合格できる?
短答式は総合点でおおむね7割を基準に、土地鑑定委員会が相当と認めた得点を合格基準とします。ただし各科目にも一定の得点が必要です。
案内の「概ね7割を基準」は、固定の合格保証ではありません。土地鑑定委員会が相当と認める総合点と、各科目の一定得点の両方を満たす必要があります。練習では総合得点だけでなく科目別に間違いを記録し、苦手科目を残さないようにしましょう。
令和8年の時間・出願・費用は?
以下は令和8年試験の情報です。願書受付と試験日はすでに終了しており、次年度の日程は国土交通省の公表を確認してください。
次年度の日程や手数料は、新しい公式案内で確認してください。以下は2026年実施分の参考情報です。申込み後に短答式の試験地を変更することは認められていません。
| 項目 | 令和8年試験の内容 |
|---|---|
| 試験日 | 令和8年5月17日(日) |
| 午前の部 | 10:00~12:00(120分)不動産に関する行政法規 |
| 午後の部 | 13:30~15:30(120分)不動産の鑑定評価に関する理論 |
| 願書受付 | 令和8年2月5日~3月6日(終了) |
| 受験手数料 | 電子申請12,800円/書面申請は13,000円分の収入印紙(いずれも返還不可) |
短答式合格の免除はいつまで使える?
短答式に合格すると、合格発表の日から起算して2年を経過する日までに行われる短答式が免除されます。ただし免除は自動ではなく、受験申込のたびに免除申請をします。
国土交通省の解説では、短答式合格者は翌年及び翌々年の短答式が免除され、直接論文式試験を受けられるとされています。免除を受けたい年ごとに、受験願書の免除申請欄への記入が必要です。
申請方法には細則があります。書面申請では、令和6年または令和7年の短答式合格通知書(原本または写し)、あるいは同時期の論文式試験受験票(原本または写し)のいずれか1つを貼付します。電子申請では免除に係る証明書類は不要で、氏名が変更になった場合のみ戸籍抄本の郵送が求められます。免除申請をした者には短答式の受験票は送付されません。
例えば2024年(令和6年)の短答式合格は、令和8年案内の免除対象です。ただし、その合格を理由に翌々年を超えて免除が続くわけではありません。論文式に再挑戦する際は、合格年とその年度の免除条件を確認してください。
出典: 令和8年 不動産鑑定士試験受験案内(土地鑑定委員会・国土交通省) — 国土交通省ウェブサイト掲載PDF; 不動産鑑定士になるには - 国土交通省 — 不動産鑑定士試験・実務修習の解説ページ
行政法規と理論をどう復習する?
選択肢を正誤に分けるだけでなく、根拠を示して説明する練習をしましょう。次の課題は公式の学習手順ではなく、範囲に沿った復習方法の提案です。
行政法規では、案内にある法令ごとに「対象となる行為」「誰が行うか」「要件」「その結果」を整理します。問題で条件を一つ変えたら結論が変わるかを、根拠条文と関係する施行令・施行規則で確かめてください。法律名だけの暗記では、選択肢の違いを見落としやすくなります。
理論では、基準の用語と、それを補う運用上の留意事項を対応させます。似た用語を並べて違いを説明し、選択肢のどの部分が基準に合わないかを指摘してみましょう。単に正答番号を覚えた問題は、解説を閉じて再確認します。
復習が進んだら各科目120分で解く練習を加えます。知識不足、条件の読み違い、迷って時間を使いすぎた問題、マークのずれを分けて記録すると、次に取り組む課題が具体的になります。
- 行政法規:一つの設例について、主体・行為・要件・効果を根拠と対応させる。
- 理論:用語の定義を説明し、基準と運用上の留意事項の該当箇所を確認する。
- 共通:誤答した選択肢を直すならどの語句を変えるか、その理由も書く。
マークシートで使える筆記具は?
マークシートは鉛筆(BまたはHB)でマークします。シャープペンシルでのマークは不可で、メモ用途なら認められます。
それ以外の筆記具でマークシート用紙にマークした場合は無効となります。消しゴムはプラスチック製のものを用意してください。
受験票がない場合は原則として受験を認められません。受験票は試験後も合格発表まで保管してください。免除申請した科目以外を欠席すると受験が無効になり、以後の科目も受験できません。
準備のチェックリスト
出願前と直前の確認を分け、学習の弱点も一緒に点検しましょう。
公式の受験案内には、全法令リスト、願書記入例、免除申請、試験場の注意事項が載っています。次年度の受験では、その年度の案内に合わせてチェックします。
- 教材と受験年度の出題範囲・法令基準日を照合する。
- 2科目それぞれで、根拠を説明できなかった問題を復習する。
- 免除を使う場合は、合格年・申請欄・必要書類を確認する。
- 自分の試験時間で解答とマークの見直しを練習する。
- 受験票、会場、集合時刻、BまたはHBの鉛筆と消しゴムを確認する。
出典
確認済みの事実:
